この記事では、入籍を先にする場合と結婚式を先にする場合のそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。手続きの流れや、後悔しないための大切なポイントをご紹介。二人のライフプランにぴったりの選択肢を見つけ、笑顔で新しいスタートを切るためのお手伝いをします。
入籍と結婚式、どちらを先にする?
結婚の準備を進める中で、入籍と結婚式、どちらを先にしたら良いのか、悩んでいる方の多いと思います。人生の大きな節目となるこの選択は、お二人の新生活のスタートに大きく影響する大切な決断です。
多くのカップルが迷う入籍と結婚式の順番
婚姻届を提出して法的に夫婦となる「入籍」と、親しい方々へ結婚を報告し祝宴を催す「結婚式」。この二つのイベントは、それぞれ異なる意味合いを持ち、どちらを先にするかによって、その後の準備や生活の流れが変わってきます。先輩カップルたちの話を聞いたり、インターネットで情報を集めたりするうちに、かえって迷ってしまうこともあるかもしれません。
この記事で分かること
- 入籍を先にする場合の具体的なメリットと、気になるデメリット
- 結婚式を先にする場合のメリットと、注意しておきたいデメリット
- お二人のライフプランに合わせた、後悔しない順番選びのポイント
- 結婚準備全体をスムーズに進めるための、大切な知識
入籍と結婚式 順番の基本と選択肢
一般的な入籍と結婚式の順番
日本では、入籍と結婚式の順番には主に3つのパターンがあります。
一つは、まず婚姻届を提出して入籍し、その後で結婚式を挙げる「入籍先行型」。
もう一つは、結婚式を先に執り行い、その後で婚姻届を提出する「結婚式先行型」です。
そして、入籍と結婚式を同じ日に行う「同日型」も選ばれることがあります。
どの順番を選ぶかは、お二人のライフスタイルや価値観によってさまざまです。
どちらの順番にもメリットとデメリットがある
それぞれの順番には、お二人の希望を叶える良さもあれば、準備の際に考慮しておきたい点もあります。
例えば、手続きのしやすさや、精神的なけじめの感じ方、新生活のスタート時期など、様々な要素が関わってきます。
選択肢 | 主な傾向 |
---|---|
入籍を先にする | 新生活をスムーズに始めたい、早く夫婦としての実感を持ちたいカップルに選ばれる傾向があります。 |
結婚式を先にする | 旧姓で結婚式を挙げたい、結婚式の準備に集中したいカップルに選ばれる傾向があります。 |
同日に行う | 記念日を大切にしたい、けじめを一度に済ませたいカップルに選ばれる傾向があります。 |
入籍を先にする場合のメリットとデメリット
入籍を先にすることで、法的な夫婦関係を早くスタートできます。この選択には、お二人の新しい生活をスムーズにするメリットと、少し配慮が必要になるデメリットがあります。
入籍を先にするメリット
入籍を先に済ませておくと、結婚式までの期間をより安心して過ごせるかもしれません。新しい生活の準備も、夫婦として進められるため、心強いと感じる方もいらっしゃいます。
精神的な安定と新婚生活のスタート
婚姻届を提出し、法的に夫婦となることで、お二人の関係がより確かなものになります。これにより、精神的な安定を感じ、新しい生活への準備を心穏やかに進められるでしょう。夫婦としての自覚が芽生え、より一層絆が深まるきっかけにもなります。
新婚旅行や新生活の準備がスムーズ
入籍を済ませていれば、新婚旅行の予約を夫婦として行ったり、新居の契約や引っ越し準備も、夫婦という立場でスムーズに進められます。例えば、共同名義の口座開設や、一部のサービスで夫婦向けの割引が適用されるケースもあります。
各種名義変更や手続きが効率的
結婚式よりも先に入籍を済ませておくと、運転免許証や銀行口座、パスポートなどの名義変更手続きを結婚式前にまとめて行えます。これにより、結婚式後に慌てることなく、一度に多くの手続きを効率よく済ませられるため、新生活への移行がスムーズになります。
入籍を先にするデメリット
一方で、入籍を先にする場合には、結婚式までの期間の過ごし方や、ゲストへの配慮について、少し考えておくべき点もあります。
結婚式までの準備期間が長くなる可能性
入籍から結婚式までの期間が長く空いてしまうと、結婚式の準備に対する気持ちが途切れてしまったり、準備へのモチベーションを維持するのが難しくなることがあります。計画的に進めることが大切です。
旧姓で結婚式を迎えることへの配慮
入籍済みでも、結婚式では旧姓を使いたいと考える方もいらっしゃいます。その場合、招待状の差出人や席次表の名前を旧姓にするか、新姓にするか、ゲストの方々へどのように案内するか、少し工夫が必要になるかもしれません。お二人でよく話し合い、ゲストに失礼のないよう配慮しましょう。
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結婚式の準備と入籍後の氏名変更のタイミング
入籍後に結婚式の準備を進める場合、招待状の差出人や席次表の名前を旧姓にするか、新姓にするかを決める必要があります。プランナーさんとよく相談し、ゲストの方々への案内方法や、式の雰囲気と合うように進めると良いでしょう。新姓で結婚式を迎える場合は、名義変更を早めに済ませておくことで、招待状や引き出物などの手配もスムーズになります。
結婚式を先にする場合のメリットとデメリット
結婚式を先に行うことは、お二人の大切な門出を、よりお二人の理想に近い形で迎えたいと考えるカップルにとって、魅力的な選択肢の一つです。ここでは、結婚式を先にすることで得られる嬉しいことと、少し気をつけたいことについてお話しします。
結婚式を先にするメリット
結婚式を先にすると、準備の進め方や当日のお気持ちに、いくつかの良い影響があります。
旧姓で結婚式を迎えられる
結婚式を先に行う大きな魅力の一つは、旧姓のままで結婚式を迎えられることです。招待状の差出人や席次表、ウェディングアイテムに記す名前など、結婚式に関わる全てを旧姓で統一できます。SNSでの発信も旧姓で行いたい方や、ゲストの方々にも旧姓の自分として見送ってほしいと考える方には、ぴったりの順番です。
結婚式の準備に集中できる
入籍後の名義変更といった役所での手続きや、銀行口座の変更などに追われることなく、結婚式の準備に心置きなく集中できるのもメリットです。ドレス選びや会場の装飾、引き出物の選定など、結婚式を最高の思い出にするための準備に、じっくりと時間をかけられます。
親族への報告がスムーズ
結婚式は、お二人のご結婚を両家の親族や大切な方々へ、一度にまとめてご報告できる華やかな場です。結婚式というお祝いの席で直接ご報告することで、よりスムーズに、そして喜ばしい雰囲気の中でご挨拶ができます。また、結婚式の準備を通じて、両家の交流が自然と深まるきっかけにもなります。
結婚式を先にするデメリット
一方で、結婚式を先にする場合には、いくつか気を付けておきたい点もあります。
婚姻届提出までの期間が空く可能性
結婚式を先にすると、婚姻届を提出するまでの期間が空くことがあります。この期間は、法律上はまだご夫婦ではありません。例えば、新婚旅行中に万が一の事態が起こった際、配偶者としての手続きができないことや、生命保険の受取人変更、扶養関係の手続きなどがすぐには行えない点に注意が必要です。
結婚式準備と入籍手続きの並行
結婚式を終えた後、間もなく婚姻届の提出やそれに伴う名義変更の手続きが待っています。結婚式の準備で疲れている中で、さらに役所での手続きや銀行、クレジットカード会社への連絡など、多くのタスクをこなす必要があるかもしれません。特に、結婚式の直後や新婚旅行の直前・直後に手続きが集中すると、慌ただしく感じることがあります。
新婚旅行のタイミングと計画
結婚式を先に、入籍を後にする場合、新婚旅行のタイミングも大切なポイントです。もし入籍前に新婚旅行に行く場合は、航空券やホテルの予約は旧姓で行うことになります。特に海外旅行の場合、パスポートの氏名と航空券の氏名が一致していることが必須ですので、旧姓のパスポートで旅行を計画しましょう。入籍後に新婚旅行を計画するなら、新しい姓でのパスポート取得が必要になることもありますので、旅行の時期とパスポートの切り替え期間を考慮して、早めに準備を進めるのが安心です。
入籍と結婚式 順番に関わらず大切なこと
入籍と結婚式の順番はカップルによってさまざまですが、どちらを先に選んでも共通して大切にしたい準備や考え方があります。二人の新しい生活をスムーズに始めるために、ぜひ参考にしてください。
両家顔合わせや結納のタイミング
結婚の意思を固めたら、まず両家にご挨拶し、顔合わせの場を設けることが一般的です。顔合わせは、両家の親睦を深める大切な機会となります。
結納は、地域や家庭の考え方によって行うかどうかが異なりますが、行う場合は顔合わせの後、結婚式や入籍の前に済ませることが多いです。どちらの順番を選ぶにしても、両家の意向をしっかり確認し、最適なタイミングで進めることが大切です。
イベント | 一般的なタイミング | 考慮したいこと |
---|---|---|
両家顔合わせ | 結婚の意思を固めた後、早めに | 両家の都合を最優先し、場所や形式を相談します。 |
結納 | 顔合わせ後、入籍・結婚式前 | 行うかどうか、形式、場所など両家の意向を尊重します。 |
新婚旅行の計画と時期
新婚旅行は、二人の新しい門出を祝う特別な時間です。入籍や結婚式の順番によって、旅行の計画を立てる上でのポイントが変わることもあります。
例えば、入籍を先に済ませた場合、パスポートの名義変更が必要になることがあります。旧姓のパスポートで旅行に行くか、新姓に変更してから行くか、時期と手続きを考慮して計画を立てましょう。結婚式を先に済ませる場合は、式後すぐに旅行に出かけるカップルも多く、その場合は式準備と並行して旅行の手配を進めることになります。
二人の休暇の都合や行きたい場所のベストシーズン、費用などを総合的に考え、無理のないスケジュールで計画を立てることが、楽しい新婚旅行につながります。
費用と予算の考え方
結婚には、結婚式、新婚旅行、新居の準備、家具家電の購入、指輪の購入など、さまざまな費用がかかります。これらの費用をどのようにまかなうか、事前に二人で話し合い、全体の予算を立てることが大切です。
予算を立てる際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 二人の貯蓄額
- 両親からの援助の有無とその額
- それぞれの項目にかかるおおよその費用
- 資金調達の方法(ローンを組むかなど)
予算を明確にすることで、どこにどれくらいの費用をかけるか、優先順位をつけやすくなります。計画的に費用を管理し、後悔のない結婚準備を進めましょう。
二人の意見を尊重し話し合う重要性
入籍と結婚式の順番選びは、二人の人生における大切な決断の一つです。どちらの順番を選ぶにしても、最も重要なのは、お互いの意見を尊重し、納得がいくまで話し合うことです。
一方が入籍を急ぎたい、もう一方が結婚式を先にしたいなど、意見が分かれることもあるかもしれません。そんな時は、なぜそのように考えているのか、それぞれの理由や希望を伝え合い、お互いの気持ちを理解しようと努めることが大切です。
二人の価値観やライフプラン、将来の夢などを共有しながら、二人にとって最良の選択を見つけることが、幸せな結婚生活の第一歩となるでしょう。
入籍と結婚式 順番選びで後悔しないための知識
法律上の婚姻成立と効力
入籍とは、婚姻届を役所に提出し受理されることで、法的に夫婦となることを指します。婚姻届が受理された時点から、お二人は法律上の夫婦として認められます。
これにより、例えば氏(姓)の変更、配偶者としての相続権の発生、夫婦間の扶養義務など、さまざまな法的な効力が発生します。結婚式は、お二人の結婚を祝う大切な儀式ですが、それ自体には法的な効力はありません。法的な効力は、あくまで婚姻届の提出と受理によって生じるものです。
名義変更で気をつけたいこと
入籍により氏名が変わる場合、さまざまな名義変更の手続きが必要になります。手続きをスムーズに進めるために、計画的に行うことが大切です。
特に、身分証明書や金融機関関連は早めに変更することをおすすめします。
変更が必要なもの | 変更のポイント |
---|---|
運転免許証 | 最寄りの警察署や運転免許センターで手続きします。 |
パスポート | 旅券事務所や一部の市町村窓口で申請します。有効期限が残っていても変更が必要です。 |
銀行口座・クレジットカード | 各金融機関やカード会社に連絡し、所定の手続きを行います。 |
各種保険(生命保険、医療保険など) | 加入している保険会社に連絡し、名義変更手続きを行います。 |
年金手帳・マイナンバーカード | 役所での手続きが必要になります。 |
携帯電話・インターネット契約 | 各キャリアやプロバイダーに連絡し、名義変更を行います。 |
勤務先での氏名変更 | 会社の担当部署に報告し、必要な手続きを進めます。旧姓使用を希望する場合は、会社の規定を確認しましょう。 |
これらの手続きは、一度にすべてを済ませようとすると大変です。優先順位をつけ、リストアップして一つずつ進めていくことをおすすめします。旧姓を仕事で使い続けたい場合は、事前に会社の規定を確認しておくことが大切です。
周囲への報告のタイミングとマナー
お二人の結婚を周囲に報告するタイミングや方法は、相手への配慮が大切です。一般的には、両家顔合わせや結納が終わった後に、親しい方々から順に報告していくことが多いです。
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両親・親族への報告
まずはお互いの両親に直接会って報告しましょう。その後、親しい親族には電話や手紙で伝えると丁寧です。
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職場への報告
直属の上司には、入籍や結婚式の予定が決まった段階で早めに報告します。業務への影響がある場合は、相談しながら進めるとスムーズです。同僚には、上司への報告が終わってから伝えると良いです。
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友人・知人への報告
親しい友人には直接会ったり、電話で伝えたりします。SNSでの報告は手軽ですが、親しい方には個別に連絡を入れるとより気持ちが伝わります。
入籍を先に済ませ、結婚式まで期間が空く場合は、入籍の報告と結婚式の報告を別々に行うのか、まとめて行うのかを二人で話し合っておくことをおすすめします。
二人のライフプランに合わせた入籍と結婚式の順番選び
入籍と結婚式の順番を選ぶ際は、お二人の将来の計画や現在の状況をじっくりと見つめ直すことが大切です。一般的な流れにとらわれず、お二人にとって何が一番良いかを考えてみましょう。
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仕事の状況
転勤や異動の予定、キャリアプランなど、仕事の状況が入籍や氏名変更のタイミングに影響することもあります。
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住居の状況
引っ越しや同居開始の時期、新居の契約など、住まいの計画と合わせて考えることも大切です。
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家族の意向
ご両親やご親族の考え方も尊重しながら、相談して進めることで、後々のトラブルを防げます。
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二人の価値観
結婚式へのこだわり、入籍という行為への思いなど、お二人それぞれの価値観を共有し、尊重し合うことが大切です。
まとめ
入籍と結婚式の順番は、お二人にとって最適な形を選ぶことが大切です。どちらを先にするかには、それぞれに良い点と気をつけたい点があります。大切なのは、お二人の気持ちや将来の計画、そしてご家族の意見をよく話し合うこと。法律上の手続きや名義変更、結婚式の準備など、様々なステップがありますが、焦らず一つずつ進めていきましょう。この記事が、お二人が納得のいく素敵なスタートを切るためのお手伝いになれば嬉しいです。